Advice2000
栄東中学校                                              
Interview ! 2005年4月15日(金)訪問
栄東中学・高校は埼玉県さいたま市郊外の住宅地に位置し、最寄りの東大宮駅からもほど近く通学には便利である。県内に小学校から大学まで多数の学校を持つ佐藤栄(さとえ)学園の学校の1つで、進学校として急速にレベルアップしてきた。埼玉県は長く公立王国と呼ばれてきたが、独特なコース別カリキュラムや習熟度別クラス編成、頻繁に行われる補習など、学力アップのための取り組みがなされ、公立トップ高に匹敵する実績を挙げている。私学人気の高まりの中で今後もレベルアップが期待される。
校長(理事長)佐藤栄太郎先生、副校長田中淳子先生、中学入試広報センター科長福島克夫先生、同次長池田美樹先生にインタビューした。

ほくしん教務統括 中山秋子

 
栄東  





佐藤校長





































田中副校長



































































田中副校長
































佐藤校長













































































福島科長

















池田次長


























 
「相手に全部を与えれば自然にうまくいくようになる」
(中山)
佐藤先生は小学校から大学までいくつもの学校を設けて教育を進められようとされています。どのような経緯でこの学園を開かれたのですか。
(佐藤先生)
もともと母親が築いた学校です。母親は「これからの日本はアメリカと同じように自動車を中心とした陸上交通の時代が来る」と考え、昭和34年に自動車整備士を養成する学校を始めました。
(中山)
先見の明を感じます。確かに自動車が生活になくてはならない時代になりました。
(佐藤先生)
両親が亡くなり、その資産を引き継ぐ際に、「学校を絶対に守り通していかなくてはならない」ということで、学校法人をつくりそこにすべてを寄付するという形を採りました。
(中山)
それ以来いろいろな学校をおつくりになって来られたのですね。新しい学校をおつくりになる際にはたくさんのご苦労もおありだったと思います。
(佐藤先生)
埼玉栄高校をつくった時に埼玉県に認可申請を出すと、「埼玉は芋は育つが私学は育たない」と言われ、「時流に合った職業学校だけで良いのではないか。高校をつくっても苦労するだけだ」と止めるように勧められました(苦笑)。
(中山)
現在の私学志向の強まりとは状況が違ったからですね。
(佐藤先生)
そうです。埼玉は伝統的に志を高く持った生徒は東京の麻布や開成などの私学を目指し、その他の多くの生徒は浦和高校を始めとした公立高を目指すのが当たり前でした。
(中山)
生徒募集にも大変なご苦労があったと思われます。
(佐藤先生)
埼玉栄高校に入学してきた生徒の学力はとても低いものでした(苦笑)。中学時代には「おまえがいないととても静かでよい」と言われるような、困った人間として扱われ続けてきた生徒が多かったのです。
(中山)
どのような指導をされたのですか。
(佐藤先生)
教育の基本としている「人間是れ宝」という考えで接することです。「自分は必要な人間なのだ」という自覚をそれぞれが持つことが大切です。
(中山)
生徒はなかなか納得しないのではないでしょうか。
(佐藤先生)
そうですね。生徒にそのような話をしても、始めのうちは「俺がいなくなれば、月謝が入らないからだろう」(笑)という反応でした。
(中山)
そこでどのような対応をお考えになったのですか。
(佐藤先生)
まず、運動部に入れてレギュラーとして活動させました。チームプレーの場合、メンバーが1人欠けても試合はできません。当然、「自分は必要な人間なんだ」と思えるようになります。それによって、自分の行動にも責任が持てるようになるでしょう。
(中山)
そのことが埼玉栄がスポーツの強豪校として全国に知られる出発点になったのですね。
(田中先生)
理事長は簡単だったように言いますが、とんでもない、実際は大変だったのです。理事長はほとんど家に戻ることもなかったでしょう。毎日、朝から晩まで学校に来ていました。自分で壊れた壁や破れたガラスの補修もしていたくらいです。
(中山)
それは大変なご苦労だったと思います。ご両親から引き継いだ学校をなんとかしようという責任感だけではできないように思います。どのようなお考えの結果のご努力だったのですか。
(佐藤先生)
母親の影響が大きいと思います。洗面器の中で水を自分のところに寄せようとすれば自然と行きます。逆に水を向こう側に押すと自然と自分の方に来ます。このように相手に全部を与えれば自然にうまくいくようになると母親から教わりました。
(中山)
とても素晴らしいお話です。
(佐藤先生)
スポーツが強い学校として認めていただいた埼玉栄も、最近では毎日一生懸命に努力して有名国立大学に合格するような生徒も出てきました。出身中学校の先生に伝えるととても驚かれます。未来を切り拓く原動力は過去の評価ではなく、日々の努力だと本当に実感させられました。本当に「今日学べ」だと思います。


「開校時の危機的な状況をスタッフが団結して乗り越えた」
(中山)
学園初の高校である埼玉栄高校の設立時のご苦労を伺いました。この栄東高校の場合はどのようなお考えでおつくりになったのでしょうか。
(佐藤先生)
佐藤栄学園で、体育面の指導を積極的に進めてきたのが埼玉栄、亡くなった妻が中心になって徳育面の指導を積極的に進めてきたのが花咲徳栄、知育面の指導を積極的に進めてきたのがこの栄東という位置づけです。
(中山)
埼玉栄での成功があったので栄東は順調に開校できたのではないでしょうか。
(佐藤先生)
いやいや、開校当初は同様にとても苦労をしました。進学校を目指して設立した学校ですが、周囲の反応はとても冷ややかでした(笑)。芋は育つが私学は育たない埼玉という土地柄だからでしょう。「私立の進学校なんて成功するわけがない」「選抜の基準が高すぎる、身の程知らずだ」という評価を受けました。
(中山)
そうしたなかでも、基本の考えは変えずに進められたのですね。
(佐藤先生)
その通りです。「生徒とともに夢の実現へ努力しよう」「生徒一人一人を宝にしよう」という基本は変えませんでした。
(中山)
スタッフの皆さんは不安だったと思います。
(佐藤先生)
そうです。現実に昭和53年の初年度の入学者が27人、その後2年間は40人ずつです。いわば風前の灯火と言って良いほどの状態です。しかし「自分たちの力を見せてやろう」と逆に団結が強まり、続けることができました。
(中山)
状況が好転したのはいつ頃のことでしたか。
(佐藤先生)
8年目の生徒から東大現役合格者が出たので人気が上がりました。その後5年ほどして「あれはまぐれだったのではないのか」という見方もされましたが(笑)、全体のレベルアップもあり今は落ち着いた状況です。
(中山)
では、そこに至った栄東での指導の基本をお教えください。
(佐藤先生)
開校時から40人クラスで習熟度別の授業をしてきました。習熟度別授業と言うと何か差別的な見方をしているという印象を持たれる保護者もいらっしゃるようですが、個々の状況に応じた対応をするには良い方法です。実際にはさらに随時、補習をしているのでより細かい対応になっています。
(中山)
確かにそうなりますでしょう。
(佐藤先生)
入学試験をパスしてきた生徒は心をかけ手塩にかけて育てていかなくてはなりません。まず中学では「東大クラス」「難関大クラス」、高校では「アルファコース」「アドバンスコース」というコース分けを行いそれぞれの生徒の希望に沿って指導を進めます。授業の面でも「ホームルーム」と「レッスンルーム」を分け、わかる授業、わからせる授業を目指します。
(中山)
担当される先生方の不断の努力も必要でしょう。
(佐藤先生)
そうです。教師には生徒個々の状況を把握してその場で適切な対応をするように伝えています。きめ細かい対応ができるように専属教員の数を多くしています。教員1人あたりの生徒数が14名くらいだと思います。
(田中先生)
生徒数はもう少し少ないと思います。教師と生徒の関係が身近で、担当の教師以外でも空いている教師には気軽に質問できるような環境です。
(佐藤先生)
他にも、合理的に設備を利用できる環境にすることを心がけています。使われない設備がないようにしています。パソコンなども常に指導者が待機して生徒が使いたいと考えた時に使えるようにしています。教員は朝から晩まで熱心につとめています。
(中山)
教師の皆さんには何か特別な要望をされているのですか。
(佐藤先生)
そうですね。週40時間勤務のうち、授業は20時間以下にして、生徒への対応には20時間以上かけてほしいと採用時から伝えています。きちんとした仕事ができていれば、教師は生活の面の心配がないよう配慮もしています。
(田中先生)
力を発揮できるということでやりがいを感じている教員は多いでしょう。恵まれているので教員はなかなかやめないです(笑)。
(中山)
生活面の心配がないことで、熱心に指導に打ち込めるのでしょう。
(佐藤先生)
もう一つ。集まってくる生徒たちも、兄弟姉妹で通っている場合が多いです。「栄東は良い学校だ」と言われるようになりました。
(中山)
埼玉県でも中学入試が一般化しました。栄東は数多くの受験者が集まる、人気校になっています。
(佐藤先生)
自分で学べる生徒が多く通っています。ですからやめる生徒も不登校の生徒もいません。
(田中先生)
確かに不登校の生徒はいません。やめる生徒も家庭の経済的な事情で公立中・高に代る場合はあります。以前は中学を終えて公立トップ高へ進む生徒が何名かいましたが、最近はほとんどいません。


「これからの私学は学費に頼りすぎてはいけない」
(中山)
佐藤先生は小学校から大学まで多数の学校を経営されていますが、学校を増やし続けられた理由をお聞かせいただけますか。
(佐藤先生)
佐藤栄学園に協力してやろうという後援者が数多くいたことが大きいですね。また学校を是非開いてほしいという自治体からの要請と援助もありました。とても感謝しています。
(中山)
少子化が進んだことや景気の問題などで私学は経営が難しくなっていると聞いております。これだけの学校を経営されるためにはいろいろな工夫があると思います。
(佐藤先生)
この学園の利点は学校の数にあります。例えば何かを実行してコストダウンを図りたいと思えば全部の学校で取り組むことができます。その点では、現在の私学は努力が足りない面も多いと思います。
(中山)
どのようなことが努力不足だとお考えですか。
(佐藤先生)
まず学費など生徒からの収入に頼りすぎている点が問題でしょう。また私学助成金に期待しすぎていることにも問題があります。
(中山)
学校法人は営利事業はできないと思いますが。
(佐藤先生)
確かにそうです。しかし、営利を目的としない団体ですから税制上大きな優遇があります。その利点を活かして資産を教育に振り向けていくことは可能でしょう。
(中山)
なるほど。では、そのような状況を考えた上で、具体的にはどのような取り組みをされているのですか。
(佐藤先生)
大宮駅前に法科大学院を設けました。21世紀型教育のあり方を考えています。月謝に頼るだけの姿勢を改めるとともに、教育の本来の目的である「人をつくる」方策として新しい方法を考えました。
(中山)
どのようなことでしょうか。差し障りがなければお話ください。
(佐藤先生)
ビル1棟のうち、10階までは大学院に使用しますが、その上をテナントに貸し出し家賃収入を得ます。それを寄付する形で学園が使用することにします。それを原資に学生に授業料を貸し出し、卒業後5年かけて返済させるシステムにしました。
(中山)
斬新な奨学金のシステムだと思います。
(佐藤先生)
家庭の経済力の差で学ぶ機会に差がでるのは残念なことです。学びたいという意欲が第一のはずです。
(中山)
最近は東大生の家庭は経済的にとても豊かであるということが話題になっています。実際に教育にかかる費用はかなりな金額になります。
(佐藤先生)
そうかもしれません。しかし、意志が強くあれば方法は見つかると思えます。奨学金のシステムもその一環です。貸し付けを受けることでお金がなくても学べるというシステムづくりは大切です。もちろん借りたお金は学業だけに使う条件は付けます。さらに彼らが後輩のために責任を持って返済することも大切です。必ず責任を果たすということは教育の最も大きな役割の「人づくり」という点でも重要でしょう。
(中山)
公立校の現状を考えて私学に行きたいと思っても、経済的に難しい場合も多いので、このようなシステムがどんどん広がると良いと思います。
(佐藤先生)
とはいっても、このような方法をそのまま中学・高校へ利用することは難しいと思います。返済の責任が保護者にあるので、自分の責任ということが十分に意識できないことになりますから。
(中山)
生徒自身にはそうですね。でも保護者にとっては朗報です。ぜひ中学・高校でも採用していただきたいものです。
(佐藤先生)
学園13校を通じた奨学金制度を考えています。いわゆる特待生制度ではなく広く一般の生徒を対象としたものでなくてはなりません。もともと栄東は特待生をあまり採らず、学費を安く設定しています。
(田中先生)
特待生は全くいないわけではなく、学年で10名くらいはいます。
(佐藤先生)
埼玉県の私学では多くが生徒数の1割程度を採っていますので、かなり少ない人数だと思います。
(中山)
先ほどのお話は、やはり貸し付けの方法を採られるのですか。
(佐藤先生)
そうです。「自分の口は自分で漱げ」という通り自らの責任で学費を支払うことも大切なことだと思います。自分で稼げるようになるまで7年間は据え置きで大学卒業後に返済を始めるようにすれば良いと考えています。平成20年頃にはできるのではないかと思っています。
(中山)
ぜひ実現していただきたいと思います。


「学校にどんどん足を運んでみてほしい」
(佐藤先生)
募集や入試問題など、具体的な内容はただいまやってきた福島と池田がお答えします。
(田中先生)
2人は入試広報センターを担当しているので、入試関係のことはよくわかっております。また具体的な生徒のようすなども遠慮なく尋ねてください。
(中山)
佐藤先生はこの学校には週に何日おいでになるのですか。
(福島先生)
2日です。今日は小学校でも就任式があってそちらから回ってきました。
(池田先生)
2日間ですが生徒には人気があります。やってくると生徒に囲まれています。副校長は「校長は学校の癒し系だ」と言っています(笑)
(福島先生)
クラブ活動でがんばっている生徒たちには差し入れをするなど、いろいろ気にかけてくれるのが生徒にもわかっているのでしょう。
(中山)
なるほど。それでは、入試についてお伺いします。コース別に複数回の入試を設定されています。入試科目の設定も含めて、当面は変わらないのでしょうか。
(福島先生)
はい。細かい日程は変更になることもあるでしょうが、基本の方針は変わりません。
(中山)
進学校と呼ばれる学校では2科で受験できる学校が少なくなって、受験の機会が減っていることを危惧しています。特に最近増えてきた小6からの「駆け込み受験」の生徒には4科受験はとても難しいと思います。
(福島先生)
4科受験一本でやる方がよいという声も伺います。が、確かに小6からの受験勉強で4科は難しいでしょう。2科受験で入った生徒でも入学後大きく伸びる生徒もいますので、当面は変えないでしょう。
(中山)
安心しました。入試問題はとても難しい問題が出されますが、2005年の入試を見る限り算数だけ飛び抜けて難しかった印象を受けます。東大クラス選抜の場合は、合格点が男子40%、女子は30%ぐらいではないかと思います。
(池田先生)
ここにデータがありますが、全くその通りです。難しかったという話はよく聞きました。
(福島先生)
選抜試験という観点から考えると、特定の教科だけ平均点が低いのは問題だと言えます。ただ、教科担当が入学後に必要な力を診たいという気持ちで作ったと思いますので、易しくなるかもしれませんが基本の方針は変わらないでしょう。
(中山)
栄東と別の学校を受かったのだけれどどちらを選べばよいかという質問が私どもの「中学受験相談」のサイトに多く寄せられました。「偏差値や指導内容に加えて、先生・生徒の様子、校舎の設備なども考えて選ぶのがよい。また女子の場合には通学路など周辺環境も考えなくてならない」とアドバイスしました。生徒・保護者の皆さんには具体的にはどこを見てほしいとお考えですか。
(福島先生)
今年、入学決定後の学校見学者が多くて不思議に思っていましたが、そのようなアドバイスがあったからかもしれませんね。どんどん校内を見てほしいと思います。特に見てほしいのは学園祭ですね。
(中山)
学園祭は各学校の特色が表れます。ここは共学ですが、一般では「男子校のノリ」と呼ばれるように、普段ならできそうにないことも勢いでやってしまうのはよいですね。落ち着いた研究発表が多いのもなかなかよいと感じます。
(福島先生)
おっしゃるとおり、本校は男子校のノリに近いものがあります(笑)。例えば御神輿を製作したクラスがありましたが、とても素人がつくったものには見えませんでした。
(池田先生)
「こんなものをよくつくったな」(笑)と驚きましたね。普段の彼らからは想像できませんでしたね。
(中山)
一度決めたらそこに向かってまっしぐらに進むのは若い時期にはとても良いことです。
(池田先生)
ただ、普段の勉強や生活の面でもそれが発揮されるともっとよいでしょう。今後にも大いに期待しています。
(中山)
最後に栄東を受験したいと思っている受験生と保護者の方にアドバイスをお願いします。
(福島先生)
実際に何度も学校に足を運んで生徒や先生の姿を見ることが大切だと思います。6年あるいは10年も通うわけですから、一般に言われていることだけから判断しないでほしいと思います。


以上
付記
佐藤理事長は私学教育のこれからのあり方を考え、独自の教育を進めようという意欲と熱意に溢れている。田中副校長以下のスタッフも理事長を支えつつ、よりよい教育の実践を目指して、自分の意見をはっきり述べて活動している。学校全体がエネルギーに満ちているように感じられた。

合唱コンクール 佐久合宿学習 体育祭
 
 
学校案内
     住 所 〒337-0054 埼玉県さいたま市見沼区砂町2-77
  電 話 048-667-7700
  U R L http://www.sakaehigashi.ed.jp/
  交 通 JR宇都宮線「東大宮」下車徒歩8分  JR高崎線「宮原」下車スクールバス10分
  施設・環境 平成14年に完成した第1校舎と、平成15年に完成した第4校舎は地上5階建てで、中高の普通教室がある。第1校舎に1階〜3階部分で接続するのが3階建ての第2校舎と第3校舎で、ここにはマルチメディア室・LL教室・ゼミ室・視聴覚室・書芸室・500席のCCホールなどの特別教室がある。その他、座席を電動で収納すれば小体育館としても使用可能の講堂(1階490席・2階240席)、体育館棟は1階に柔道場・剣道場・小体育室・美術室・技術室・家庭科室・箏曲練習場があり、2階はバスケットボールのオールコートが2面とれる広さのアリーナ、3階は650席のギャラリーがある。滝と池の前に建つ瑞想庵は、和室が計48畳ある茶室。2階建ての図書館棟、室内温水プール、照明付き硬式テニスコート3面、アーチェリー練習場がある。校外施設としては、佐久・那須・箱根・菅平に宿泊施設があり、林間学校や宿泊研修などに利用されている。また、英国ドーセット州スワネージの語学学校に、学園のイギリス校が併設されている。
  生 活 3学期制、週6日授業。中学生は完全給食制。650席のカフェテリアで昼食を摂る。高校生はカフェテリア・パン販売を利用、弁当持参も可。行事は中高合同文化祭・球技大会・校外学習・林間学校・中高合同体育祭・合唱コンクール・マラソン大会・合宿学習・観劇・スキー教室。修学旅行は中学はオーストラリア、高校はアメリカ。現地の学校を訪問し、交流を図る。希望者は英国留学、ニュージーランド留学もできる。部活動も運動部・文化部ともに充実しており、全国大会レベルのコーラス部・アーチェリー部、関東大会出場の吹奏楽部は特に盛ん。
  クラス 中学入試で「東大クラス」1クラス選抜。それ以外の「難関大クラス」は均等にクラス編成。ただし、数学・英語は習熟度クラスを編成、学期ごとに入れ替える。「東大クラス」と 「難関大クラス」の入れ替えは1年ごとに行う。高1から目標を絞った効率的なカリキュラムの「アルファコース」と多様な進路に対応する柔軟なカリキュラムの「アドバンスコース」に分かれる。高2からコース内で文系・理系の志望校別にクラス編成。高3はさらにそれぞれの志望に応じてクラスを細分化する。
  授 業 各教科の特性に応じて、6年間のカリキュラムが組まれており、教科により進度はさまざまであるが、中2までにほぼ中学校課程は修了する。5教科については公立中学校の1.8倍の授業数を確保。無理のない進度で時間をかけて基礎基本を習得する。英語は外国人講師による英会話の授業がある。また希望者は、1年に3〜4回、2〜3週間の集中合宿に参加できる。これは、学校からスクールバスで大宮にある集中合宿所に移動、夕方から90分の特別講座と2〜4時間の個別学習指導を受けて宿泊するというもので、1回の集中合宿参加で80時間以上の学習時間を確保できる。特別講座の講師は、予備校の有名講師・有名大学の教授など。本校教員も共に担当し、外来講師には本校のカリキュラムに沿って授業を展開してもらうようサポートする。中学2年で「20年後の履歴書」を作成、自分の将来の学歴・職歴・資格などを予想し、今後の進路を具体的にイメージする。中学2年後半から3年にかけて、原稿用紙30枚程度の卒業論文を作成。関心のあるテーマを選び、資料を収集・分析、または実験・観察を通して、独自の論の展開を目指す。優秀者は画像・映像を駆使しながら生徒の前で発表し、プレゼンテーション能力を磨く。
 
  2005年大学合格 東大(3) 一橋大(1) 東北大(2) 筑波大(2) 千葉大(6) 埼玉大(9) 早大(78) 慶大(29) 上智大(49) 東京理大(49) 立大(58) 明大(78) 中大(61) 青学大(21) 法大(33) 学習院大(10) など
2004年大学合格 東大(4) 東京医歯大(1) 東北大(3) 筑波大(2) 千葉大(3) 埼玉大(5) 早大(58) 慶大(26) 上智大(32) 東京理大(42) 立大(42) 明大(46) 中大(19) 青学大(19) 法大(39) 学習院大(13) など
2003年大学合格 東大(4) 東北大(2) 北大(1) 筑波大(2) 千葉大(3) 埼玉大(2) 早大(90) 慶大(16) 上智大(31) 東京理大(33) 立大(40) 明大(68) 中大(21) 青学大(11) 法大(29) 学習院大(15) など
  指定校推薦枠
   
 
受験情報
     05年合格基準   A日程 男子 日能研51 四谷大塚54 統一模試59
    女子 日能研53 四谷大塚55 統一模試62
B日程 男子 日能研52 四谷大塚53 統一模試58
    女子 日能研52 四谷大塚56 統一模試61
C日程 男子 日能研52 四谷大塚52 統一模試58
    女子 日能研51 四谷大塚53 統一模試58
D日程 男子 日能研49 四谷大塚54 統一模試57
    女子 日能研48 四谷大塚54 統一模試57
<東大クラス選抜>
選抜I 男子 日能研60 四谷大塚60 統一模試64
    女子 日能研57 四谷大塚58 統一模試64
選抜II 男子 日能研54 四谷大塚57 統一模試64
    女子 日能研52 四谷大塚56 統一模試62
  2005年入試 A日程 1月10日 約40名
    2科4科選択 国語・算数(50分・100点)理科・社会(50分・50点)
B日程 1月11日 約30名
    2科4科選択 国語・算数(50分・100点)理科・社会(50分・50点)
C日程 1月15日 約20名
    2科4科選択 国語・算数(50分・100点)理科・社会(50分・50点)
D日程 2月5日 若干名
    2科4科選択 国語・算数(50分・100点)理科・社会(50分・50点)
<東大クラス選抜>
選抜I 1月10日 約30名  
    4科 国語・算数(50分・100点)理科・社会(50分・50点)
選抜II 2月5日 若干名   
    4科 国語・算数(50分・100点)理科・社会(50分・50点)
  問題の特色 1.A〜D日程

[国語]
大問2題、設問30〜40問、うち記述が5〜7問。大問は読解問題2題、中に漢字・語句や文法・語法の知識問題約10問。小説文と説明文が出され、以前よりオーソドックスな出題。勉強量が得点に反映される。文章を正確に読み取る読解力と漢字・語句などの基礎知識をバランスよく身に付けることが必要。塾の授業を中心に漏れのない勉強をする。読解だけでなく、漢字・語句や文法などにも取り組むことが大切。塾のテキスト以外に問題集を用意し毎日計画的に取り組むとよい。合格点の目安は男子50〜60%、女子55〜65%。
[算数]
大問6題、設問約20問。式や計算も答える問題はない。大問1計算・数の性質・割合・速さ・平面図形などの一行問題、2〜6規則性・場合の数・平面図形・立体図形などの問題で、演算記号の問題がよく出される。以前は立体図形がほとんど出されなかったが、最近はかなり高度な考え方を用いて解くものが出されている。特殊な問題も多いので過去問研究がとても大切。毎年入試が数回行われるが、全部の入試問題を少なくとも3か年分は解く。その後で練習問題を選んで解く。規則性・数の性質・立体図形は応用・発展レベルの問題まで解く必要がある。合格点の目安は男子50〜60%。女子45〜55%。
[社会]
大問3題、設問約30問。記述は少なく、漢字指定は5問程度。大問は地理・歴史・公民の分野別。地理や公民に時事的な内容が含まれている。基本の理解を診る問題が中心だが、細かい知識が含まれていることがある。地図・グラフ・史料(現代語訳)などの資料が多く、家庭学習で資料の内容・意味を正しく覚えておくことが必要。問題練習だけでなく、白地図や年表などで作業をしながら整理し覚えていくとよい。問題集や模擬テストなどで正解できなかった内容も、ノートやカードなどに整理しながら覚えていく。入試直前には時事問題集で重要なできごとなどを覚える。合格点の目安は男子55〜65%、女子60〜65%。
[理科]
大問4〜6題、設問約25問程度。記述や計算も出される。大問は物理・化学・生物・地学の分野別。物理・化学は問題量が多い。以前より難しくなり、特に物理・化学では記述・計算・図示などが多く出されるので難度がより高い。そのため、物理・化学は実験に関する問題を中心に難問にも対応できる学力が要求される。過去問や模擬テストで分野別の学力を正しく把握してから、2科か4科かを決める方がよい。出題内容に対応した勉強として、力や化学変化の計算以外に、光・音、溶解度など、計算や記述が出されやすいものまで幅広く勉強する。生物・地学はテキスト章末のまとめなどで基本知識を確認し正確に覚えていくとよい。合格点の目安は男子55〜65%、女子50〜60%。

2.東大クラス選抜(主にIの内容)

[国語]
大問2題、設問約20問、うち記述が5問程度。大問は読解問題2題で、小説文と論説文か説明文。漢字の書き取りなどの知識問題が設問の3分の2を占める。読解の設問は少ないが、30〜70字の記述が中心。記述の配点が高く合否を分ける。内容は文章から話の筋や論理の展開を正確につかみながら、心情や主張をまとめるものである。読解力と漢字・語句などの言葉の知識をバランス良く身に付けておく必要がある。読書量の多い生徒に有利なので、小5まで小説・新聞記事などの文章を読む。感想などを大人に聞いて貰うようにすればなおよい。小6ではテキストや問題集の問題を解き終わった後に感想や要約を書くとよい。合格点の目安は男子50〜60%、女子55〜65%。
[算数]
大問4題、設問12問。すべて式や計算も答える。大問1計算・数の性質・平面図形の一行問題、2〜4割合・規則性・平面図形などの問題が出される。立体図形の出題がない。一般の入試では立体図形が出されるようになっているので、今後は不明。正確な知識や計算力、高度な応用力が要求され、基本問題の反復では対応できない。塾の課題に加えて上級レベルの問題まで練習しておく。発展的な内容も正確に使えるように、じっくり考えながら練習する必要がある。練習問題は麻布・駒東・武蔵・桜蔭など男女の難関校で出された解答の説明もさせる問題を選んでやるとよい。平面図形の線分比や規則性には特に時間をかけて練習することが大切。合格点の目安は男子35〜50%、女子25〜40%。
[社会]
大問3題、設問約30問、うち記述と漢字指定がそれぞれ5問程度。大問は地理・歴史・公民の分野別。地理や公民に時事的な内容が含まれている。記述や漢字指定が多いためより正確な知識が要求される。地図、グラフ、史料(現代語訳)などのいろいろな資料が使われ、言葉や表現も難しい。塾のテキストや参考書以外に、新聞やTVなどで、さまざまな事がらに関心を持つことが必要。テキストを隅々まで読んで、よくわからない言葉や内容があれば必ず調べて覚える。関連事項も正確に覚えるため、地図や年表などにまとめる。暗記ノートを作りチェックテストをする、などの作業をし、覚える工夫をいとわないことが大切である。合格点の目安は男女とも55〜65%。
[理科]
大問4題、設問20問、うち記述・計算がほぼ半数。大問は物理・化学のみ。小学校から中学校で扱われる実験をもとにした問題が多い。データを利用して計算する設問が中心だが、他に対照実験に関する記述なども出される。記述より計算の方が基本にそって解いていけるので取り組みやすい。高いレベルの総合力が要求される出題である。男女難関校の入試問題のうち物理・化学の問題を抜き出して練習する。ただし、併願校がバランスのとれた出題をする場合には、そちらの対策を優先する方がよい。特に実験問題は幅広い内容が出されるので、中学の教科書や参考書も用意して見ておくことも必要。合格点の目安は男女とも55〜65%。
  学費 入学金 250.000円 授業料(年額) 300.000円 施設設備拡充費(年額) 200.000円 諸会費・預かり金その他(年額) 355.000円 給食費(年額) 85.520円
  現状と展望 県内に多くの兄弟校を持つ佐藤栄(さとえ)学園の1校で、難関大学への進学を目指す生徒が集まる。入試では地元埼玉県内の受験生に加えて、東京・神奈川方面から難関・上位校志望の受験生が「試し受験」する。そのため東大クラス選抜は都内の2番手グループとほぼ同じ難度である。独特の指導システムを採り、効率の良い受験勉強ができる。県立浦和高などの公立高が大学進学実績をかなり低下させているので、私立中・高一貫校人気が高まっており、さらに難度が上がることが予想される。
       

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