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| 立教新座 | ![]() |
「中学1年生の体格の差には驚いた」 (中山) 立教新座中学校は2000年4月に開校されました。開校に至るまでのお話をお伺いしたいと思います。 (松平先生) 池袋の中島先生のインタビューにもありました通り、立教学院全体で、建学の精神とこれまで実践してきた教育を再確認し、現在の教育状況の中でどのように具体化し再活性化できるか、というテーマで検討しました。いくつかのプランが検討された結果、メインの改革の1つとして、中高の教育段階の改革を考えることになりました。 (中山) その結果が、池袋と新座に別々の中学校・高等学校を設けることだったのですね。 (松平先生) そうですね。もともと池袋に中学、新座に高校がありましたが、一貫校ではあっても、教育の面で日常の連絡や相互の理解が不十分だったと思います。やはり人間形成の上で一番大切な6年間ですから、時間をかけて生徒と知り合いながら教育をすることや、カリキュラムもより統合の取れたものにすることが必要だろうと考えたわけです。 それから、高校には従来1学年が500人近い生徒がいましたので、高校を2つに分けることで減らしたいという考えもありました。 (中山) 高校で1学年が500人近くいるということは指導の上でやはりたいへんなのでしょうか。 (松平先生) 教師にとって自分が担当する生徒以外でも、同じ学年の生徒ならば顔と名前が一致するサイズが理想的だろうと思います。1学年を半分くらいに減らせば、学年全体として生徒を理解した上での指導ができる体制をつくることができると考えられますね。 (中山) 現在の高1はほぼ半分の人数ですが、思った通りの状況になっているのでしょうか。 (松平先生) まだ1年も経っていませんが、教師と生徒の関係が密になり、学年としてのまとまりが随分良くなったと感じています。行事などでの集中度も増したように感じます。 (中山) どのような行事でそうお感じになったのでしょうか。 (松平先生) 学年ごとの礼拝で特に強く感じます。高校生が500人もいると静かに礼拝ということがなかなか難しい(苦笑)のですが、300人になると随分静かに集中して話を聞くことができます。 (中山) 高校生に加えて、新たに中学1年生が入ってきてどのようなことをお感じなりましたか。 (松平先生) 発育段階の差でしょうが、生徒の体格の違いには驚きました。高校生と比べても全く遜色ない体格の子どもから、小学校低学年と言ってもおかしくないくらいの体格の子どもまでいますからね。まあ、6年経てば差も目立たなくなってくるでしょう。これからの肉体的、精神的成長が楽しみですね。 (中山) 高校生と違った点で困ったことなどはありますか。 (松平先生) ちょっとした喧嘩や元気余って教室の壁を破ってしまうことなどは、しょっちゅうあります(笑)。若いエネルギーの発散ですからね。奨励はできませんが、あまり押さえつけることは考えていません。失敗も学習の過程のひとつとして大目に見ることも必要でしょう。 「いろいろな場を通じて自己表現力を伸ばす」 (中山) 学習指導に関してお伺いします。立教池袋と同様に「テーマを持って真理を探求する力を育てる」という学習目標を掲げられていますが。 (松平先生) そうです。立教学院全体で考えて実践しているものです。中学生には大袈裟すぎるテーマかも知れませんが、中学生ならば中学生の、高校生なら高校生の理解のしかたや実行のしかたがあるでしょう。そのようなものを具体化していこうとしています。 (中山) 学習目標をもとに実際の授業ではどのような方針で指導されているのですか。 (松平先生) 基礎力の養成をポイントにしています。 記憶したもの、習得したものも当然大切なのですが、自分で問題を見つけ、解決し、何かの形にまとめ上げる力をより大切に考えています。 (中山) どのような指導でその力を身につけていこうとされていますか。 (松平先生) 核になる授業は1クラスを2分割した少人数制の授業形態で行います。 そのような授業のひとつに国語表現があるのですが、文章を読み、その文章に基づいてディスカッションしたり、資料を調べてレポートしたりするものです。 国語表現という名前ですが、教科としての国語という狭い限定されたものではなく、表現する力はすべての学習を貫く最も基礎的な力だと考え、それを養う場だと考えています。 (中山) 最近の子どもたちは文字化も、口述も表現することがとても不得手になってきていると言われますが、こちらではいかがでしょう。担当の先生はいろいろとご苦労がおありだろうと思われますが。 (松平先生) 初めから高度な要求をしても無理ですので、まず気楽に自分のことが表現できる雰囲気作りが大切だと思います。そこで最初の授業は自己紹介の3分間スピーチから始めました。これは話しやすいようでした。 (中山) 立教には自分をアピールするのが上手な生徒が多く集っているように感じますが。いかかですか。 (松平先生) そうかも知れませんね。5月のオリエンテーションキャンプでも、各クラスのパフォーマンスは、歌を中心にいろいろなアクションを付けてなかなかのものでした(笑)。 その他には、英語のスピーチコンテストがありました。これもアクションなどもふくめ、総合的に表現力を審査するものなのですが、なかなか見事にやる生徒もいましたね。 (中山) 表現ということでは学校行事、特に文化祭は重要な場でしょうね。中学1年生だけの今年の文化祭はいかがでしたか。 (松平先生) 教科の発表とクラス別の企画という2本立ての内容でした。 教科の発表は美術と工芸の作品展や、キリスト教についての調査報告などもありました。 クラスの企画はコント風の出し物や辞書の早引き競争など、それぞれ趣向を凝らしていました。 (中山) 調査報告という内容がありましたが、「総合学習」につながる内容もあるのでしょうか。 (松平先生) 総合学習に関してはまだ検討中です。ただ、理科・社会では随分と校外学習もしています。築地の立教学院の発祥地を訪ね、あわせてウォーターフロントの探索をしたり、利根川沿いの工業の発達を調査するため、野田の醤油工場周辺を見てきたりしています。 年に5、6回ありますが、生徒は行き先を選択して取り組んでいます。現地集合でグループ単位で回ります。 「宗教行事には違和感なく参加できるようにしている」 (中山) 立教には独特な活動として保護者のための講座があるということを伺っていますが、どのようなものですか。 (松平先生) 月に1度ですから、それほどのものはできません。今年、前期は私が担当しました。 専門分野の児童文学からアメリカの女性文学者の作品を取り上げ、アメリカの家庭像、母親としての生き方、子育てなどについてお話しました。 後期は、今の若者の心の状態をどのように理解するかというテーマを設けて、大学の先生やカウンセラーの先生などにお話をしていただきます。 (中山) 保護者の反応はいかがですか。 (松平先生) 難しい時期の子どもたちをお持ちのお母さん方が多いですから、子どもたちをどのように理解したら良いかということには関心が高いように感じられます。 (中山) やはり不登校の問題などの心配ごともあるからでしょうね。生徒がカウンセラーのところへ行くことも多いのでしょうか。 (松平先生) あまり多くはないと思いますが利用はされています。不登校気味の生徒もいないわけではありませんし、家庭での問題を抱えている生徒もいますから。 (中山) キリスト教に基づく教育についてお伺いします。実際にはどのようなことが行われているのでしょうか。 (松平先生) 中学校の場合、学年全体で週1回、チャペルでの礼拝を行います。聖歌を歌い、聖書を読み、それから短いお話を牧師さんから聞き、お祈りをします。それから、その週に誕生日を迎えた人たちのお祝いをします。 (中山) 礼拝や宗教行事に生徒はどのように参加しているのでしょうか。 (松平先生) できるだけ生徒に参加してもらうことを心がけています。生徒に聖書を読んでもらうこと、聖歌を歌ってもらうこと、ろうそくを立てること、そのようなことに積極的に参加してもらう、さらに生徒が自分たちで作っていくということもしています。 (中山) 普通の生徒にとって慣れるまでなかなか大変だろうと思いますが、生徒のうちでキリスト教信者はどのくらいの割合でしょうか。 (松平先生) 信者はごく少数です。この状況は他のキリスト教の学校も同様でしょう。ただ、立教小学校・中学校から進学してきた生徒たちは、礼拝やその他の宗教行事に向かう姿勢はできています。他の4分の3の生徒にも違和感なく参加できるように配慮していますから、今ではだいたい定着してしますね。 (中山) キリスト教を基にしたその他の活動、たとえばボランティア活動などへの参加はいかがでしょうか。 (松平先生) ボランティア活動とは言えませんが、夏休みに山村サマーキャンプを行いました。 高校生と一緒で希望者だけだったのですが、山の下草刈りや田の雑草抜きなどの体験をしました。苦しさや喜びを体験して働くことの意味を感じて欲しいと思ったのです。ただ、慣れないことですからなかなか喜びにまではいかなかったようですが。 (中山) 中学生にとってはきつい労働だったのでしょうね。 (松平先生) そのようです。働くというところまでは行きませんでしたね。今後はボランティアのようなことも考えていきたいと思っています。 先日はザンビアで難民の救援活動をされている現地の方にお話をお聞き質問する機会がありました。生徒はマラリアを感染させる蚊を避けるための蚊帳や地雷に触りました。そのような経験から「自分が何かしなくては」と思う気持ちが少しずつ育ってくることを期待しています。 「多様な生徒がお互いに学び合うというのが理想」 (中山) 最後に入試についてお伺いします。初年度の入試に関して事前の予想と実際の結果を比べてお気づきの点はありませんか。 (松平先生) 非常に多くの方から関心を持っていただき、実際の応募者も多かったのでとてもありがたく思いました。 試験日をどのように設定するか、歩留まりをどのくらいに予測して合格者数を決めるかなど、初めての経験だったのでいろいろと苦労がありました。これはもう1、2年は模索が続くと思います。 (中山) 2001年の入試でも変更される可能性もあるということですね。 (松平先生) そうですね。2000年には1回目の入試を1月の前半に行った結果、試し受験という生徒も多かったようです。それはそれでありがたいことでしたが、2001年には志望校が固まった後の1月下旬に試験を行うことにしました。 (中山) 合格者の発表に関しては、繰り上げ合格の有無などで1回目と2回目では異なりましたが、これにも変更があるのでしょうか。 (松平先生) 2000年と同様ですね。 (中山) ボーダーゾーンの場合、通学圏内の生徒を優遇されるようなことはありませんか。 (松平先生) テスト以外の要因で判定することはありません。 通えるか通えないかの判断は生徒の気持ち次第ですから、学校としては是非とも立教新座へ通いたいと思うのであるならば問題にはしません。 (中山) 出題内容についてはいかがでしょうか。過去には、初年度の問題と随分変わる学校が多いのですが。 (松平先生) ほぼ同じ傾向で出題されると思います。各教科で作成しますので、詳しい内容はわかりません。ただ大体同じ傾向でいこうとみんなが考えていますから。 (中山) 学校として入学してほしいとお考えになる生徒はどのようなタイプの子どもでしょうか。 (松平先生) 特定のタイプの生徒というよりもいろいろなタイプの生徒に集まってきて欲しいと思っています。多様な生徒がお互いに学び合うというのが理想ですね。 (中山) 言葉としては余り適切ではないかも知れませんが、このごろよく言われる「何でもあり」という捉え方でよろしいでしょうか。 (松平先生) そうですね。少し上品すぎるかも知れませんが、「強くしなやかな個性と品格」を持った生徒ということを基本的に願っています。繰り返しますがいろいろなタイプの生徒が集まって、そのエネルギーが響き合うというのが良いですね。 (中山) 最後に受験生やその保護者にメッセージをお願いします。 (松平先生) 私たちの学校は高校からの入学者もあり、純粋な意味での一貫校ではありません。しかし、それは他の学校にない大きなメリットです。そのメリットを生かしたカリキュラムで指導をしていきます。6年後にどのような生徒に育っているのかまで考えて、学校選びをして欲しいと思っています。 以上 付記 松平校長の穏やかな口調の中には立教学院の教育に対する自信が込められている。開校初年度の緊張感よりも、どんなことにも動じないという余裕が見える。熱心なスタッフにも支えられ、男子校特有のエネルギーだけでなく、何か落ち着いた教育環境が生み出されている。 |
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| 学校案内 | |||||
| 住 所 | 〒352-8523 埼玉県新座市北野1-2-25 | ||||
| 電 話 | 048(471)2323 | ||||
| U R L | http://niiza-hs.rikkyo.ac.jp/ | ||||
| 交 通 | 東武東上線「志木」徒歩12分またはバス3分 JR武蔵野線「新座」徒歩20分またはバス10分 西武池袋線「清瀬」バス25分 |
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| 施設・環境 | 総面積約10万uの校地に、2つの体育館、400mトラック、野球場、50mプール、テニスコート6面など、豊富な施設を有している。また、独立棟2階建の図書館には11万冊を超える蔵書の他、多くの視聴覚資料を備える。その他、コンピュータ教室2室、各種実習室も備える。2002年秋、中学校のホームルーム教室と中・高の特別教室を備える校舎が新たに建設の予定。 | ||||
| 生 活 | 2期制、週5日制。食堂も利用可能(ただし校舎改築の間は使用できない)。伝統として培ってきた「生徒の自主性を尊重する」姿勢を中学でも生かしていたいと考えている。自由な校風のもと、生徒はのびのびとした学校生活を送っている。ただし、中学生としての必要なマナー関してはしっかり対応する。 | ||||
| クラス | 2000年春開校のため、中学は中1のみの在籍。40人×5クラスの200名。併設の立教小学校からの内部進学者(約60名)と混合クラスを編成。高校からの募集も行う。 | ||||
| 授 業 | 中・高6年間のカリキュラムのうち、中学の3年間と高校1年の間は基礎学力を身につけることに主眼を置く。中でもすべての科目の基礎となる国語、そして英語の授業はそれぞれ少人数制、進度別クラスでの授業を行っている。高校2年から多くの選択科目が設定され、生徒一人一人が進路、興味をもとにしたカリキュラムを作り上げることができる。 | ||||
| 00年大学合格 | 立大内部進学(314)東工大(3)一橋大(1)筑波大(1)東北大(1)東京医歯大(1)早大(14)慶大(11)上智大(4)など | ||||
| 99年大学合格 | 立大内部進学(335)東大(3)一橋大(2)東京外大(1)東北大(1)横浜国大(1)早大(13)慶大(14)上智大(4)など | ||||
| 98年大学合格 | 立大内部進学(334)東大(6)一橋大(2)東京外大(2)都立大(4)早大(18)慶大(18)上智大(5)日本医大(2)など | ||||
| 指定校推薦枠 | ICU、東京理大、青学大、学習院大、北里大、聖マリアンナ大など | ||||
| 注: | 立教新座中学・高校の一貫生は現在中1のみ。上のデータは旧立教高校の卒業生のもの。 | ||||
| 受験情報 | ||||||||
| 合格基準 | 2000年合格基準 第1回 日能研 59 四谷大塚 60 統一模試 65 第2回 日能研 50 四谷大塚 55 統一模試 61 |
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| 2001年入試 | 第1回 1月26日 約100名 4科 国・算(各100点)社・理(各50点) 第2回 2月 4日 約 40名 4科 国・算(各100点)社・理(各50点) 他に、帰国児童の入試が1月26日に実施される。 |
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| 問題の特色 | [国語] 2000年入試では、1回目は大問3題、設問18問、2回目は大問2題、設問36問と大きく異なった。記述も2回目の方長く、試験日程の関係で受験生の数が大きく異なることを考えたようだ。読解問題は1回目が解説文が付いた詩と小説文、2回目が論説文と随筆文。他校の問題を参考にするというより、生徒にこのような文章を読んで欲しいと希望するものを出したようだ。これからは少しずつバランスが取れた出題になると思われるが、当面は出題内容は一定しないだろう。合格点の目安は55〜65%。 [算数] 2000年入試は大問8題、設問は約20問。大問8のみ式や考え方を要求された。大問1が計算と数の性質、割合、図形などの一行問題や小問、2以降が割合、速さ、図形、場合の数などの問題。1・2回目の内容はやや異なるがバランスの取れた問題である。問題量が多いので問題練習を多く積んで、基本的な解法をきちんと覚えておくことが大切になる。合格点の目安は60〜70%。 [社会] 2000年入試は大問4題、設問は30問余り。大問は地理1題、歴史2題、公民1題。地理は1・2回目の形式がほとんど同じだったが、他はかなり異なった。基本事項に時事的な内容も加えたバランスの良い出題で、当面このような形式が続くと思われる。地図・年表などの資料を活用して勉強するのが良い。合格点の目安は60〜70%。 [理科] 2000年入試は大問4題、設問は約18問。計算問題も含まれる。大問は物理・化学・生物・地学の分野別の出題。実験や観察に関する問題が多いが、見慣れない内容もあり図表をよく見て考えることが大切。普段の問題練習でも、物理・化学など実験問題を練習しておくと良い。バランスの取れた問題なので当面はこの出題傾向が続くと思われる。合格点の目安は60〜70%。 |
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| 学費 | 入学金 300.000円 授業料(年額) 583.000円 施設費(年額) 250.000円 寄付金(1口) 100.000円(3口以上、任意) 諸会費など(年額) 31.100円 | |||||||
| 現状と展望 | 立教大学の付属校で併設高校の卒業生のほとんどが立教大学へ進学できる。初年度は予想を上回る高い人気を集め埼玉県内では最難関の中学となった。中学受験での付属校人気の低下の影響もあり、さらに難化することは考えにくい。しかし、立教大学という難関大学の付属でありながら、併設高校には他大受験のクラスも設けられ、生徒の進路希望に応える体制も整っている。また、立教学院の豊かな人間性や表現力を育てる教育には高い評価がある。現在の中1が高校生になる頃には人気校として確固たる地位を築いているだろう。 | |||||||
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